◇医療情報−胆石症



[原因]
肝臓で作られた胆汁は肝内胆管(肝臓の中にある胆汁の通り道のことです)から集まって胆のうに一時的に貯蔵、濃縮され、総胆管を経て十二指腸に排出される消化液です。この胆汁が滞ったり(胆のう、総胆管および十二指腸への開口部の炎症によって胆のうから総胆管への胆汁の排せつが悪くなるためにおこります→肝機能が低下し胆のう内には胆汁の濃縮した形の胆泥:胆のう内沈殿物が貯留していることが多いです)、胆汁成分が変化して胆管や胆のうの細菌などにより、結晶化した胆汁酸塩、タンパク質、マグネシウムなどを主成分とした結石が形成されます。これを胆石と呼びます。
この胆石は種々の原因によって胆のう内(胆のう胆石)、総胆管(総胆管胆石)に形成され、まれに肝臓内の胆管(肝内胆石)にもできる結石で、犬や猫では自覚症状を訴えることが少なく、その発生頻度も低いことから発見されにくいですが、超音波検査や血液化学検査の進歩に伴ってその発生率は増加しています。結石が肝内胆管をはじめとする胆道系を閉塞することにより初めて症状が出現します。

[症状]
胆のう内にある結石にもとづく症状はその大きさや形状によって異なりますが無症状のまま経過することが多いです。例えば肝臓内の胆管に数多くの結石が存在しても腹痛などの症状を訴えないことがあります。しかし、胆のう内や総胆管にできた結石が移動することによって胆道を刺激した場合、背中を丸めて腹痛を訴えます。また胆道が結石によって閉塞し、胆汁が十二指腸へ排出されなければ黄疸がおこり、目や口腔粘膜などの可視粘膜が黄色みをおびるようになります。その他の一般的な症状として元気消失、歩様異常、嘔吐、体重減少などがみられます。

[診断]
レントゲン検査、超音波検査、生化学検査など

[治療]
胆のう内、総胆管内の結石は外科手術によって摘出可能でありますが、胆のう炎に対する抗生物質療法と低タンパク食、低コレステロール食を中心とした食事療法によって結石形成を遅らせることも予防法となります。

[予後]
程度にもよりますが予後良好です。


VT 須田智子 2002.9.10


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