◇医療情報−食道狭窄



食道腔が異常に狭いことをいい、食道のどの部分にも、どのような長さでも起こります。 犬及び猫に起こり、好発品種は報告されていません。いかなる年齢でも起こりますが腫瘍性狭窄は中年から老齢動物で発生傾向があります。


【原因】
化学刺激物の摂取、胃液及び腸液の胃食道逆流、食道異物、食道手術、悪性腫瘍(壁内及び壁外)


【症状】
・ 逆流 通常食後すぐに認められ、動物は吐き出した食物を再び摂取します。 ・嚥下困難 最初は食欲旺盛ですが、食道狭窄の進行と炎症によりやがて食欲不振となり、体重減少、栄養失調となります。 ・進行性の逆流及び嚥下困難を伴う吸引性肺炎 ・身体検査ではあまり変化がありません(悪液質や栄養不良は別です) ・ 食道炎を伴う動物では涎、吸引性肺炎を伴う動物では肺雑音や咳が認められることがあります。


【診断】
X線検査、バリウム造影、内視鏡検査などによる画像診断が必要です。血液検査や尿検査は通常正常です。


【治療】
食道狭窄は治療しなければ回復しません。良性狭窄は食道拡張法によって治療します。最初は入院し、輸液などで脱水を改善させ、狭窄部分を拡張するための治療、投薬を適切に行います。外科的な切除よりバルーン拡張カテーテルによる機械的拡張法が安全で効果的な治療法とされています。


【経過】
臨床徴候がなくなり、適当な食道腔が確保されるまで、1〜3週間ごとにバリウム造影または内視鏡検査を繰り返します。繊維化した食道狭窄の動物の予後は慎重を要します。これらの狭窄の多くは食道拡張法を繰り返しても再発します。悪性狭窄、腫瘍性狭窄の予後は悪いです。


【予防】
原因となる物や異物の摂取から動物を守ります。




VT 島田清美  2003.7.21

トップ アイコン
トップ
トップ アイコン
医療情報