◇医療情報−乳腺腫瘍

1)病名:乳腺腫瘍

2)症状:メスの腹部に様々な大きさの腫瘤が見られ、疼痛はなく、尾側の乳腺に多く発生します。進行の速さも様々で、初期には臨床症状は見られませんが、進行すれば、元気・食欲がなくなり、末期には削痩し予後不良となります。また、腫瘤が自潰して化膿し、悪臭を放つものもあります。
一般に犬はその50%が悪性、猫は80%以上が悪性の腫瘍です。

3)原因:ホルモンが深く関連していると考えられます。乳腺腫瘍発生
率を見てみると初回発情を迎える前に避妊手術を受けた方が発情を経験したものより発生率が低くなっています。データでは初回発情以前に避妊手術したものの乳腺腫瘍発生の危険性は0.05%、 初回から2回目までが8%、2回目以降で26%、という数値が示されています。また、ある程度年齢が進んでからの避妊手術でも発症を予防できることがわかっています。

4)治療方法:一般的には外科療法が最善とされています。さらに、確定診断を下すためには、病理組織検査を実施し、良性か悪性腫瘍かを鑑別します。特に犬の乳腺腫瘍の約半数は悪 性腫瘍ですので”小さいから様子を見る”のではなく、小さいうちに手術でとって病理検査に出すことが必要です。
外科的摘出後の再発も比較的頻繁です。これは乳腺という腺組織の性質上、仕方のないことなのですが良性でも再発の可能性があります。
また、長期間放置すると転移も起りやすくなります。そのためにも、早期発見・早期治療が原則となります。

5)予防方法:交配の予定がなければ早期に避妊手術を行ってください。

 ※ここでいう避妊手術とは卵巣子宮の全摘出手術の事です。

VT 中村 朋美 2001.1.25


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