◇医療情報−無声手術




【はじめに】
混雑した都会においては勿論の事、郊外においてもよく吠える犬は深刻な問題を引きおこします。この悪癖を止めさせる最終的な方法の一つとして、日本では声帯を切除する手術を選択される病院もあることと思います。問題の深刻度、早急性、環境などにより状況は様々ですが、この手術は、現在欧米、特にヨーロッパでは動物虐待の行為にあたると考え否定されています。


【手術について】
無声手術は、声帯から充分な組織を切除することのより、声帯の正常な機能を無くします。口から行うこともありますし、喉頭(発声器官)の上を切開して行うこともあります。どちらの方法になるかは担当する獣医師の判断によります。

無声手術は全く声が出なくなる訳ではありません。
手術後も以前の吠える声に比べると小さいのですが
犬はきしむような声を出します。
通常、吠える声は次第に戻ってきます。これは、声門に形成された
瘢痕組織の為です。早くて数ヶ月、長くて2〜3年かかります。


【家庭での術後看護】
・手術後最低3週間は興奮を最小限に抑えるようにします。
 (吠え続ける場合は、鎮静剤が必要になるかもしれません。)
・術後1週間は極端に熱い物や冷たい物はさけるようにします。
・術後2週間は首輪ではなく、胴輪などを使用し、咽頭に負荷がかからない
 様にします。


【最後に】
吠えるという行為で、大なり小なり問題を抱えている飼い主様は多いと思います。スプレー、首輪など吠え止めに関連するグッズも様々出ており、試行錯誤を繰り返しています。それと同じように、病院により、考えかたも一様ではなく様々です。

当院の考え方としましては、吠えるという行為は、躾の問題ととらえておりますので、無声手術は行っておりません。





VT  幸柳尚子  2003.12.9

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