◇医療情報−巨大結腸症


 巨大結腸症とは、結腸の効果的な運動性がなくなり、拡張巨大化する異常のことです。通常犬より猫に多くみられます。

[原因]
1.機械的障害
  骨盤骨折の不整癒合、腸管の狭窄、腸管内外の腫瘍による圧迫、異物などにる通過障害です。
2.機能的障害
  代謝性疾患、外傷による結腸の神経支配の異常、神経筋障害などです。
3.先天性
  肛門閉鎖症、仙椎の奇形などです。

[症状]
1.便秘がみられます。
2.しぶり、頻回の排便行為などがみられます。
3.粘液や血液の混ざった液状便がみられます。
4.ひどい便秘が続くと脱水、衰弱、嘔吐をおこします。
5.長期経過の場合は食欲不振、体重減少、被毛粗剛などがみられます。

[診断]
直腸検査、レントゲン検査、超音波検査、内視鏡検査、神経学的検査、血液生化検査などがあります。

[治療]
1.対症療法
  下剤、便軟化剤、浣腸。場合によっては便をかき出すのに麻酔が必要なことがあります。
2.支持療法
  便を柔らかくするような食餌や定期的な浣腸など長期にわたる内科的治療が必要です。
3.外科的療法
  内科的治療ではうまく管理できず、飼い主さんの負担も大きい場合は部分的結腸切除術を考えます。
  この方法は猫では比較的予後良好ですが、犬では全ての例で好結果を得ると限りません。
  通常術後6週間程度で問題なく排便できるようになります。

[予後]
  良好です。


獣医師 佐藤美帆 2002.4.16


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