◇医療情報−口腔黒色腫



口腔黒色腫
 口腔の癌はイヌの癌の6%を占め、ネコでは癌全体の3%を占めます。そのなかで、イヌの口腔黒色腫は口腔の癌のうちの30〜40%であります。見た目の特徴は最初は肉の塊のように見えるが非常にもろいためにくずれやすい腫瘍です。皮膚黒色腫はしばしば良性ですが口腔黒色腫は例外なく悪性であり、リンパ節への転移や遠隔部への転移が起こることが多いです。この腫瘍はプードル、ダックスフント、スコッチテリア、ゴールデン・レトリーバーに最もよく認められます。また、ネコの口腔黒色腫の発生は極めてまれです。


【症状】
大部分は歯肉に発生します。口の中の腫瘍のため持続的な口臭、口からの出血、状態がひどくなれば、食べ物を飲みこむのが困難になることもあります。


【診断】
クライアントからの稟告(よだれや出血の有無、口臭の有無、しこりに気がついてからその後の状況)、開口視診,触診により腫瘍の疑いがあったら細胞診、組織病理診断、X線検査、血液検査等を行います。
特に確定診断には組織病理診断が必要となります。


【治療】
外科手術が口腔黒色腫治療の中心です。口腔黒色腫の発生から早い時期に積極的な外科手術を実施すると生存期間が延長します。例えば、積極的外科手術によって治療したイヌの生存期間中央値(どれだけの期間生存したかの平均)が7.3〜9.1ヶ月であったのに対して外科手術を受けなかった7頭では中央値は2ヶ月間というデータもあります。
そのほか放射線療法は口腔黒色腫の治療に役立ち、特に小さな腫瘍に有効です。また、手術摘出後に行うこともあります。
化学療法(抗癌剤)も口腔黒色腫のイヌの外科手術の補助として用いますが肉眼的転移の治療に用いても生存期間に対してほとんど効果がありません。



獣医師:藤村 淳 2002.7.8

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