◇医療情報−関節炎について




関節の役割
動物は形の異なる多数の骨によって支えられています。
その骨と骨との摩擦防止のためのクッションの役割として
関節があります。


関節のしくみ
関節によって癒合している骨と骨は一方は凸、もう片方は凹になってます。
正常な関節は滑液(関節液)が充満していて滑液は滑膜という骨を覆っている膜で作られます。関節の滑らかな動きやクッションは関節軟骨の軟骨基質というものがその役割を担っているのですが、その軟骨基質を構成しているのが水分とコラーゲン、そして少量のプロテオグリカンです。


【関節の痛み】
老化とともに水分とコラーゲン、プロテオグリカンの産生が低下します。
過度の運動や体重による過重負荷も原因の1つです。
慢性的にこれが続くと軟骨が磨耗したり、軟骨に増殖がみられ関節が変形します。その結果、炎症が起こり痛みを感じるのです。


【治療】
鎮痛剤の注射、内服薬がありますがあくまでも痛みを抑えるだけで根本的な治療にはなりません。後は体重が増えて関節に負担がかからないように食事制限をします。
体重を減らすために運動をするのは過度に関節に負担がかかるので運動は控えていただきます。
そして、産生が低下した軟骨基質を補います。
軟骨基質を構成しているプロテオグリカンを作っている成分であるグルコサミンやコンドロイチン硫酸がサプリメントとしてありますのでそちらを経口的に摂取します。
当院では、赤外線のレーザーを使用しています。それにより炎症を抑えて痛みをやわらげる事が出来ます。

人の関節炎もそうですが根本的に治すことは出来ません。
が、さまざまな治療法で痛みをやわらげる事は可能です。
そうすることにより今までと同じ(もしくはそれに近い)生活
を送ることが出来るのです。(これがQOLの維持です)





VT  望月慎也  2003.12.9

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