◇医療情報−蛇毒咬症





外から帰ってきた猫の顔が腫れてきた。よーく見てみると鼻の頭にヘビにかまれた跡が…ということがあります。



原因
毒蛇というとマムシ、ハブが日本で有名です。ハブは沖縄・奄美群島に生息しています。
日本のヘビは湿気のある、暗いところに潜んでいますが、ワンちゃんがくんくん臭いを嗅いでいる鼻の頭や、ヘビを踏んでしまった脚に攻撃してかみついてくることが多いようです。


症状
一般的にかまれてから1〜2時間で症状が現れます。
まず倦怠感が見られます。また、マムシにかまれた部位は出血したり、かなり腫れたりします。それはマムシの毒の中に出血を起こさせる成分と、むくみ(浮腫といいます)を起こさせる成分が入っていてこれらの成分がかまれた部位に作用するからです。ただし、ワンちゃんはマムシの毒に対してかなりの抵抗力を持っているので、痛みと腫れがひいてしまうとそれで治ってしまうことがほとんどです。

マムシ・ハブの毒力はそれほど変わりませんが、ハブの方が注入される毒の量が多いので、症状が重くなりやすいと言われています。
発熱・心拍数上昇あるいは痙攣や呼吸困難が見られることもあります。


治療
ヘビの毒を中和する目的で5%タンニン酸で傷口を洗浄します。
ヘビの口の中には「クロストリジウム」という細菌(破傷風を起こす菌の仲間)が常にいるので抗生物質を投与します。
あとはそのときの症状に応じた治療を行ないます(酸素吸入など)。
人間のように血清を打つ必要はありません。


予防
蛇が出そうなところは散歩させないようにするしかありませんが、もし不幸にしてかまれたとき、症状が軽く済むからと様子を見るのではなく、必ず動物病院で診察してもらいましょう。





獣医師 加藤拓也 2002.10.15



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