◇医療情報−エールリッヒア症



エールリッヒア症はマダニによって病原菌が媒介される病気で発熱や食欲低下、貧血、出血しやすいなどの症状が出ます。日本国内では感染率の低い病気です、というかほとんどありません。


【原因】
リケッチアと呼ばれる病原菌に分類されるEhrlichia canis,あるいはEhrlichia platys等が血液中の白血球や血小板に寄生し、血小板の減少により出血しやすくなったり、白血球数の減少が出てきます。


【症状】
主に発熱、貧血、体表面の点状の内出血跡や鼻出血、食欲の低下、元気の消失が現れます。


【治療】
治療としてはテトラサイクリン系の抗生剤の投与や貧血や血小板の減少が重度であれば輸血などの処置を行ないます。


【予後】
急性期に適切に治療を行なえば予後はとても良好です。慢性的になれば治療に1ヶ月を要したり、骨髄までに影響がでていれば予後は悪くなります。予防としてはダニを寄せ付けないようにダニ予防の薬を使用します。




獣医師 林孝直  2004.5.19

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