◇医療情報−DIC(播種性血管内凝固症候群)


 DICは最も一般的に見る凝固疾患の一つでさまざまな疾患での組織障害によって血管凝固促進物質が大量流出し凝固系の働きが極度に亢進して血小板やフィブリノーゲンが大量に消費され・不足し、結果凝固異常を起こすもので血栓による循環障害と出血が見られます。
DICの際には血小板と複数の血液凝固因子の欠乏につれて出血傾向を生じます。血管の止血または血管内皮の障害を生じる病気はいずれもDICの誘発によるものです。

血液凝固について
血液が何らかの原因で血管外に出ることを出血をいいます。
出血すると血液 は5〜10分で流動性を失い、血小板血栓を取り囲んで血餅(けっぺい)を作ります。この血餅の形成を血液凝固といい、血漿中に溶けているフィブリノーゲンがトロンビンの働きでフィブリンに変わり、フィブリンの線維に赤血球がからまるために起こります。
トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンに変える酵素ですが、血液中には存在しないので血管の中では血液は凝固しません。
トロンビンはいろいろな血液凝固因子の活性化が引き金となって生成されます。
よってこの凝固因子がうまく働いてくれないと血液は固まらないのです。

症状
 フィブリンが腎臓・肺の微小血管に蓄積し虚血を生じ、循環障害とショックを起こします。
それにより呼吸速迫・呼吸困難・頻脈・徐脈四肢の冷感・乏尿・痙攣などがみられショックにより急死することもあります。
同時に凝固因子と血小板の消耗で出血傾向を生じ皮膚の紫斑や点状出血喀血・吐血・血尿・血便・鼻出血・などがあります。

治療
・ 輸液(組織の灌流を維持・電解質の平衡を保つため)
・ 輸血(活発に出血している場合に潅流・血小板数およびフィブリノーゲンのレベルを維持するため)
・ ヘパリン(抗凝固剤)の投与  
(凝固亢進状態を阻止することにより血小板の消費を抑制し、血小板数をもとにもどします。しかし、血液凝固因子が重度に消耗していたり血小板減少症を持った活発に出血している患者に投与すると状態が悪化し致命的な出血が起こるので注意が必要です。)
・酸素吸入   (呼吸困難の状態に)
・大元の疾患に対する治療
(DICは重篤な病気に続発していることがあるのでDICがあることにより死亡率が高くなるので背景の病気に焦点を合わせる必要があります。)


VT 望月慎也 2002.4.16



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