◇医療情報−唾液腺嚢腫



原因
唾液腺導管の閉塞、破裂により唾液が皮下組織に貯留することにより起こります。外傷によることが多く、まれに特発性の場合もあります。


臨床症状
粘液嚢腫の位置により左右されます。通常腫脹部位は無痛性ですが、舌下に大きく存在すると歯により損傷を受けることがあります。また舌を圧迫したり咽頭部に発生した場合は嚥下障害や呼吸困難を引き起こします。炎症や感染が存在すると血様の唾液がみられたり、不快感から食欲不振となることもあります。


診断
腫瘤の位置、触診と、吸引により唾液腺から分泌された粘液が認められたらこの病気が示唆されます。唾液腺造影により唾液腺または導管の漏出が確認できることもあります。


治療
腫瘤部位を切開、廃液し、原因となっている唾液腺も切除します。


予後
原因となっている唾液腺を切除すれば良好です。

                         
獣医師 長田 有希子 2003.2.19

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