◇医療情報−クリプトコッカス症

クリプトコッカス症はクリプトコッカスという真菌が引き起こす全身性の真菌症(カビの一種)です。そして人間も感染する人畜共通伝染病です。ただし人のおいては主に免疫抑制剤などを大量に服用している人に発症することが多く一般の人が発症することはほとんどありません。

原因
病原体は真菌の一種で自然界に広く存在し特に鳩の糞から検出されます。感染の一般的な部位は上部気道、肺、眼、中枢神経で、呼吸により吸収され、それから全身に広がるといわれています。

症状
感染の生じた部位によって異なります。上部気道の場合は、くしゃみ、どろどろ
した鼻汁の排泄、鼻孔に肉芽腫ができるなどです。皮膚の場合は、皮下に小さなしこりが多数発生しその表面に治りにくい潰瘍が生じます。目の場合には失明することもあり、神経系が侵された場合は痙攣、運動障害、意識障害が認められます。いずれの場合にも、抗生物質による治療や、対症療法に反応せず、治りにくい病気とされています。

診断
病変部からクリプトコッカスを発見することです。病変部の細胞を染色し、顕微
鏡で見ることで発見できます。診断を確定するには専門の検査機関に依頼して病理検査などをしてもらいます。

治療
外科的に切除が可能であれば切除します。体の深部に発症した場合は外科的に治療するには困難な場合が多いため、抗真菌剤を使います。現在のところ、クリプトコッカス症に使う抗真菌剤は投薬方法が困難であったり、すぐに耐性が発現したり、副作用が生じやすいという欠点があるため、動物の状態を頻繁にモニターしながら注意深く治療を行う必要があります。


VT 山田 尚美 2001.5.23

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