◇医療情報−アルコール中毒




アルコールを5.5〜6.5ml/kgを摂取すると犬猫にとって致命的であると言われています。アルコール飲料としてよく飲まれているビール、ワイン類ウイスキーは、それぞれ 5-7%、9-12%、50-90%のアルコールを含んでいます。たとえば 10%のアルコールを含んだワインであれば1kgあたり50cc強、摂取させると致死量になります。

徴候
中枢神経徴候が主です。摂取後空腹時で15〜30分後、満腹時で1〜2時間胃内に発現します。


症状
運動失調、反射減退、行動の変化、抑うつ、横に倒れるなどです。
最悪の場合→呼吸回数の減少、昏睡、死に至ります。


原因
ペットがこぼれた薬物・アルコール飲料を偶然に摂取します。飼い主あるいは他の人が故意に投与することもあるでしょう。犬は与えられるなら、ビールを大量に摂取することが可能です。


治療
意識がある場合→嘔吐を誘発させる。

意識がない場合→胃洗浄をする。活性炭を使って胃腸内で吸着させる。
           温かい点滴をする。(静脈)呼吸機能が抑制されたなら人工           換気をします。心臓停止が起こったら心肺蘇生をします。


アルコール摂取後は、できるだけ早く活性炭(2mg/kg)を経口してください。又、すぐに病院へ連れてくる事をお勧めいたします。摂取量にもよりますが、すぐに的確な治療をした場合、通常8−12時間以内に回復します。



                         
VT 日下部 ゆみ 2003.4.29

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