【原因】チアミン(ビタミンB1)の欠乏
哺乳動物は体内でチアミン(ビタミンB1)を作ることが出来ません。そのため、食べ物からチアミン(ビタミンB1)を摂取する必要があります。
猫のチアミン欠乏症は、犬と比較するととても多く見られます。その原因は、猫が大量のビタミンを体内に蓄えられないこと、犬の5倍のチアミンを必要とすることなどです。
また、貝類や甲殻類にはチアミンを分解するチアミン不活化酵素(チアミナーゼ)が多く含まれているので注意が必要です。
【症状】
瞳孔反射の鈍化、瞳孔散大、運動失調、進行性の発作と痴呆、腹部の屈曲、昏睡などの神経症状がみられます。
【診断】
臨床症状と食餌の内容など病歴から診断します。
【治療】
チアミンの投与と食餌内容の改善をします。
また、ドライフードは長期保存中にチアミンが分解されやすいので、なるべく新しいものを与える必要があります。
適切な治療をすれば予後は良好です。
獣医師 大熊真穂
2004.3.27 |