◇医療情報−血液生化学検査(その2)


・LDH(乳酸デヒドロゲナーゼ)
あらゆる臓器,組織に含まれている酵素(乳酸脱水素酵素)で臓器欠損時(壊死など)に血液中に漏出して血液濃度が高くなり値が上昇する。


・CPK(クレアチニンホスファキナーゼ)
筋肉や脳にある酵素で骨格筋が傷ついたり壊死した場合などにその値
が上昇する。


・Cre(クレアチニン)
筋肉代謝の副産物として排出される窒素化合物でBUN同様(BUN参照)
腎機能障害で増加する。尿中に排泄されるがBUNほどは腎臓以外の要因に左右されない。つまり、腎機能の評価に有効である。
Cre増加:腎機能の異常、溶血など
Cre減少:食欲不振などで起こる


・Alb(アルブミン)
肝臓の細胞で合成される蛋白質で血漿タンパクの半分を占めている。血液中の水分量の調節や物質の運搬、アミノ酸の貯蔵をしている。肝臓の働きが低下したり腎臓や消化管から漏れたり炎症で壊れてしまったタンパク質を補うために大量に使われた時にその値が低下する。
そのほか減少としては飢餓や低栄養状態などがある。
また、脱水しているときは値が上昇する。


・ALP(アルカリフォスファターゼ)
体内のほとんどの臓器に存在し、特に肝臓・骨・小腸に多く存在する酵素で血液中のALP値の異常は肝臓から十二指腸までの胆汁の流れに異常または、肝臓そのものの異常を示していることが多い。
ALP増加:肝臓・胆道疾患、骨疾患、糖尿病などの内分泌疾患、ストレスステロイド剤投与など

・TG(トリグリセリド)
血液中の脂肪の一種でいわゆる中性脂肪のこと。
エネルギーの運搬、貯蔵、臓器などの維持に重要。
肝臓疾患、膵臓疾患、肥満などで値が上昇してくる。


Glu:血糖値
食物をして摂取した糖質は肝臓を経て血中に出されます。この出された糖分の量の事を血糖値といい、人間でも糖尿病の時などに聞くことがあり、よく知られていると思います。
血糖値は食餌以外でもホルモン分泌の異常やストレスなどでも値が変わってきます。
疑われる疾患は
Glu増加:糖尿病、副腎皮質機能亢進症、食後、ストレスなど
Glu減少:インスリン過剰、膵臓疾患、甲状腺機能低下症など


CHOL:総コレステロール
ダイエットの時などで聞くので忌み嫌われる言葉かもしれませんがコレステロールにもちゃんとした働きがあります。 血管の強化と維持、ステロイドホルモンの材料などがそれに当たります。
コレステロールは肝臓で合成されその後胆汁中に排泄されます。 よって、胆汁の流れが滞ることによってその値が上昇します。
疑われる疾患は
CHOL増加:糖尿病、膵臓炎、肝疾患など
CHOL減少:肝硬変、肝腫瘍、栄養失調など


TBIL:血清ビリルビン
赤血球のヘモグロビンから出てくるヘムという物質が肝臓で異化されビリルビンができ 胆汁中に排泄されます。したがって肝臓の疾患でその値が変わってきます。ちなみに血清ビリルビン濃度が増加して皮膚などが黄色くなることを黄疸といいます。
疑われる疾患は
TBIL増加:溶血、肝疾患(肝内性、外性閉塞)肝硬変など
TBIL減少:再生不良性貧血、鉄欠乏性貧血など


BUN:血中尿素窒素
尿素は肝臓で合成され腎臓で濾過されます。したがって肝臓に障害があると合成されなく なりBUNは減少します。また、腎臓に障害があると濾過できなくなりBUNが溜まっていき増加します。
疑われる疾患は
BUN増加:腎不全、尿路閉塞、子宮蓄膿症など
BUN減少:肝硬変、タンパク欠乏症など


GOT(ASTともいいます)
骨格筋細胞や肝細胞に主に分布している酵素です。細胞の壊死や重度の障害で細胞の外に漏れだして値が上昇します。肝疾患でGOTが上昇するほどのものであればほとんどの場合GPT(下記参照)も上昇します。
疑われる疾患は GOT増加:肝細胞疾患(壊死、ガン)、骨格筋疾患、心筋炎など


GPT(ALTともいいます)
肝細胞の細胞質内に存在する酵素で、毒素や低酸素などにより肝細胞の膜に障害が起こりこの酵素が細胞外に漏れ出すと値が上昇します。
疑われる疾患は
GPT増加:肝細胞疾患(ガン、犬伝染性肝炎)、代謝性疾患など 



VT 望月 慎也 2001.12.2

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