◇医療情報−水頭症

水頭症とは、頭蓋骨と脳の間、あるいは脳の中にある脳室という空間に脳脊髄液という液体が異常に溜まってしまうことで脳を圧迫して痙攣や異常行動などが見られる病気です。

原因は遺伝的な疾患(先天性)・ビタミン欠乏・感染症・外傷・脳炎・腫瘍などで、作られる脳脊髄液と吸収されていく脳脊髄液のバランスが崩れてしまったために液体が溜まってしまうのです。
先天性水頭症として発生しやすい犬種は、チワワ、ポメラニアン、ヨーキー、ブルドッグ、トイ・プードル、ケアン・テリア、パグ、マルチーズ、ビーグルなどで短頭種に多い病気です。ネコでもまれに発生します。

症状は痙攣、沈うつ、麻痺、視力障害などがあり、頭の形が明らかに異常なときもあります。
診断は、症状と次の検査を実施して総合的に行われます。
血液検査、レントゲン検査、脳波検査、超音波検査、CT検査、MRI検査この中ではCT検査、MRI検査が水頭症の確定診断をとるときには最も優れています。また、通常の身体検査で大泉門が開いていると、水頭症が疑われることもあります。

治療は投薬による内科療法と、脳脊髄液を抜く外科療法があります。
内科療法には利尿剤とステロイドを使うのが一般的です。
利尿剤によって、体の水分は尿として捨てられるので、脳脊髄液の水分も減っていきます。
ステロイドは、脳脊髄液が作られるのを抑えて、脳脊髄液の吸収を促進します。
外科療法には@頭に針を直接刺して、脳脊髄液を体外に抜いてしまう方法と、A頭の中にチューブの先を入れて、もう片方の先を血管やお腹の中に入れて作られた、脳脊髄液をもう一度体の中に
戻すようにする方法があります。

治療法は色々あるのですが、しかし一般的には治療をしているのにもかかわらず徐々に病気が進行し、状態も悪くなって最終的には死亡してしまうことがほとんどです。


獣医師 加藤 拓也 2001.8.26

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