◇医療情報−犬伝染性気管気管支炎(ケンネルコフ)

ケンネルコフとは、その名の通りケンネル(繁殖場やペットショップなど犬が密集して飼育されている場所)で感染、発症する咳を症状とする疾患の総称で、いくつかのウイルス、細菌、マイコプラズマ等が病因に関与していますが、主にパラインフルエンザウイルスと犬伝染性肝炎のアデノウイルス2型が深く関与しています。

■臨床症状)
アデノウイルス2型あるいはパラインフルエンザウイルス感染症の主症状は、強度と頻度が異なる発作性の発咳です。発熱の程度は様々で40℃近くに上昇する場合もありますが、正常なまま治癒するものが多く、発熱する場合の方が回復が早いというデータもあります。いずれにせよ、読んで字の如く咳が1番の症状で、喉に何かつかえたようなしゃがれた咳が止まらず、一週間近く続きます。

■類症鑑別)
フィラリアや心臓疾患でも似たような発咳がみられます。

■治療)
抗ウイルス薬といった特効薬はありませんが、大部分はは合併症や継発
症を示すことなく自然治癒します。また、鎮咳薬で症状を和らげたり、抗生物質で二次感染を防ぐ事は出来ます。

■予防)
混合ワクチン(7種、8種等)で完全ではありませんが防ぐ事ができます。たとえ感染しても症状が軽度で治癒したり、短期間で治癒する場合が多いようです。未接種の幼犬との接触(不衛生なケンネルで飼われていた等もある)や、冬季は感染し易い環境なので、注意が必要です。
(例えば、ある公園に行っている犬同士が集団感染した例もあった)

獣医師:渡辺英一郎 2001.2.24

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