◇医療情報−可移植性性器肉腫

可移植性性器肉腫は、交尾や、性器の臭いを嗅いだりなめたりなどの濃
厚な接触により伝播する性器の腫瘍です。品種や性別など関係なく発生しますが、野生犬や放浪犬が沢山いたり、繁殖管理が行われていない犬が多い地域で最もよく発生します。地域性が強いようです。またメスの方がオスよりも罹患しやすいようです。

■症状:
外陰部や陰茎に潰瘍性でカリフラワー様の腫瘤が形成されます。また、生殖器以外にも臭いを嗅いだりなめたりすることから口腔、口唇、鼻腔などにも発生することがあります。細菌の二次感染を起こしていると、深部の粘膜が侵されピンク〜赤色の漿液血液性の分泌物を生じたり、外性器から悪臭を帯びたりもします。腫瘍の転移の可能性はまれで、5%以下と言われています。

■診断:
ほとんどは症状から診断がつきますが、確定のためには細胞学的診断が
必要です。

■治療:
外科的療法、放射線療法、化学療法などがあります。
ただし、外科的療法は局所の小さな腫瘍の場合効果的なのですが、大きかったり多発した腫瘍の場合再発する可能性が高く、また放射線療法は100%の治癒効果があるのですが、経費がかかることと、利用可能な施設が限られていることなどから、可移植性性器肉腫に対しては、化学療法が第一選択治療となっています。最近の報告では化学療法(抗癌剤)のみで効果的に治癒するといわれています。

■予防:
去勢手術や避妊手術をすることは、交尾などの濃厚な接触を避けるため
に一つの予防法になります。

獣医師:高橋亜矢子 2001.2.13

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