◇医療情報−避妊・去勢のススメ(犬編)


◆雌犬(♀)について
避妊手術の目的は“不幸な子供を生ませないこと”、“将来起こるべき生殖器系の病気の予防”などです。

“不幸な子供を生ませないこと”
 犬の出産は一般に年2回ですが、多くの子供を出産します。生まれた子供全て、確実に面倒を見られるのであれば自由に出産させてもかまいませんが、それが不可能なのであれば避妊手術を行ってください。

“将来起こるべき生殖器系の病気の予防”
不用な生殖器は将来卵巣嚢腫、子宮蓄膿症、急性子宮炎、子宮脱、可移植性性器肉腫などの多くの疾患を招きます。これらの疾患の予防のためにも早めに避妊手術を行いましょう。


◆雄犬(♂)について
去勢手術の目的は“習性上の変化の期待”、“将来起こるべき生殖器系の病気の予防”が大きなものです。

“将来起こるべき生殖器系の病気の予防”
将来会陰ヘルニア、セルトリー細胞腫、間細胞腫、可移植性性器肉腫などの多くの疾患を招きます。これらの疾患の予防のためにも早めに去勢手術を行いましょう。

“習性上の変化の期待”
雄犬には性格的にきつい性質を持つものが多いので、性格温厚化のために去勢を行うこともあります。

◆手術の副作用
副作用というと少し大げさですが、やはり本来あるべきものを除去してしまうのでそれなりの弊害もあります。しかしそれは恐れるに足りません。
では、どういうものでしょう? それは‘食欲が増す’ということです。これは肥満への序曲となりますが、通常の食餌を与えていれば決して心配することではありません。どうか安心して手術を行ってください。

犬は私たちの良き伴侶として心を豊かにしてくれます。この限られた地球上に存在する動物との共存共栄が生命の尊重につながります。
不幸な犬を1匹でも減らすために私たちの正しい知識と認識が必要なのです。
避妊手術、去勢手術は現代社会の人間と動物の共存のためには必要不可欠なものと考えています。当院では積極的な避妊・去勢手術をお奨めします。

御不明の点などがございましたらお気軽にお問合せください。


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