◇医療情報−フィラリア症(犬編)

フィラリアって何?

10年前と比べるとだいぶ減りましたが、いまでも犬の死因のトップがこの病気です。心臓の中にそうめんのような細長い虫が住みつき、犬にさまざまな障害をもたらします。心臓内の寄生で血液循環が悪くなり、肝臓、腎臓、肺臓、などの多くの内臓に異常を起こします。

Qどうやってこの病気になるの?

蚊が原因です。
犬フィラリア症は犬から犬へと感染するのではありません。感染した犬の血液を吸った蚊に刺されることで感染するのです。また、ひと夏何も予防しないと約40%の確率で感染します。

Qどんな症状?

食欲不振、体重減少、散歩に行きたがらない、運動後に失神する、空咳をする等です。重症時には口が白い(貧血)、おなかが大きくなってくる(腹水)、おしっこが赤い(血色素尿)などの症状が現れます。

Q治療法はないの?

10年前はフィラリアは不治の病といわれていましたが現在はかなりの確率で治癒が可能です。しかし、後遺症があったり、治療にかなりの時間とお金がかかります。結局苦しむのはワンちゃんなのですから、是非予防をしてあげましょう。

Q予防はどうすればいいの?

きちんとした量と決められた期間予防薬を飲ませれば100%フィラリアは予防できます。まず、動物病院で血液検査を受けてください。血液検査はフィラリアの予防薬を安全に飲めるかどうかの判断基準です。予防は2000年現在ひと月に1回の飲み薬で、予防の注射はありません。また、薬の剤形は錠剤、粉剤、チュアブルタイプの3種類あります。

Q薬は蚊の出る期間だけ飲ませるの?

蚊の出る期間と同じに薬を飲ませただけではフィラリア症に感染してしまいます。投薬期間は蚊の感染が始まって1ヶ月後から、終わって1ヶ月後まで、毎月1回です。つまり、投薬期間はあなたの住んでいる場所によって異なりますが、当院では5月から12月までの8ヶ月間の予防をお勧めしています。

Qうちの犬は室内なのでフィラリアの予防は必要ないですか?

室内でも蚊に刺されますし、散歩に外に出るのならなおさら蚊に刺される機会は増えるでしょう.室内犬だからこそフィラリアの予防はしてください。当院では、蚊に刺される機会の少ない室内犬は6月から11月までの6ヶ月間の予防をお勧めしております。

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