◇医療情報−猫の回虫症


◎猫の回虫症

原因
猫回虫もしくは犬小回虫の感染によって病気が起こります。どちらも寄生虫もヒトに感染することがあります。

猫回虫
猫回虫は次の経路で感染します。
猫回虫の成熟した虫卵を食べる。
猫回虫に感染した小動物(ネズミなど)を食べる。
乳汁感染によって母猫から子猫に感染する。

感染した猫回虫の幼虫は以下のように体の中を移動していきます。
胃で孵化(卵からかえる)→胃壁に侵入→肝臓→心臓→肺→気管→食道→胃→小腸(成虫)一部は心臓から全身に分布・寄生する。
授乳中の母猫では乳汁の中へ猫回虫が移動する。

犬小回虫
犬小回虫は次の経路で感染します。
犬小回虫の成熟した虫卵を食べる。
犬小回虫に感染した小動物(ネズミなど)を食べる。

感染した犬小回虫は年齢に関係なく、以下のように体の中を移動していきます。
小腸で孵化→腸壁に侵入→再び腸管内へ(成虫)

猫の食性から猫回虫・犬小回虫の感染は、感染している小動物(ネズミ、ゴキブリ、鶏、ミミズなど)から直接回虫を体内に取り込んでしまうケースが多いと思われます。

症状
特に猫回虫では幼虫が全身を移動しながら成長していくので、さまざまな症状が現れます。
嘔吐、下痢、貧血、肝炎、肺炎、痙攣、麻痺など。

また、回虫の感染により宿主の抵抗性が低下して、その他の病気を併発したり、病状が重くなることもあります。

診断
寄生虫の虫体もしくは虫卵の確認で感染が確定されます。

治療
駆虫、対症療法(吐き気止めや下痢止めなど)

予防
虫卵は高温と乾燥に弱く、また新鮮な便の中の虫卵は動物に感染できるようになるまでに10日間ほど必要なので、猫の便は速やかに処分し、乾燥と清潔を保つように心がけてください。
同時に小動物との接触がありそうならば、それの駆除を行うことでも予防効果があります。


獣医師 加藤 拓也 2002.2.27

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