第7回 シャンプーの仕方 皆さんは自分の愛犬さんをお家でシャンプーした事がありますか?大半の方は”ある”と答えると思いますが、シャンプーも意外と難しいものなんですよね。私がよくシャンプーについて飼い主さんからよく質問される事は、「顔はどうやって洗ったらいいの?」とか「どれくらいでシャンプーしたらいいの?」などですね。ここではシャンプーの意味や実際どうやってシャンプーしたら良いのかを皆さんに紹介しようと思います。 なぜシャンプーをするのか ☆スキントラブルの防止 ・皮膚に湿疹はありませんか? ・皮膚はべたついていませんか? ・フケなどが出てカサカサしていませんか? ・皮膚は赤くなっていませんか? こちらがある場合は動物病院で皮膚をみてもらいましょう。 薬用シャンプーで洗う必要があるかもしれません。 ☆寄生虫の防止(ノミ、ダニの除去) では、どれくらいのペースでシャンプーしたら良いのか・・・ 人間のように頻繁な入浴は必要ありません。子犬の頃はいたずらも多く汚れも早いので入浴の回数も多くなりますが、成犬では月に1〜2回が適当だといわれます。運動量や環境、毛の長さや毛色によって汚れの程度は違いますが、要は飼い主さんがワンちゃんの汚れに不快感をもった時に行えば良いと思います。 ただ洗いすぎは要注意です。健康な皮膚の状態で2週間以内という頻回に洗ってしまうとかえって体の正常な脂分がとれ、かえって皮膚病になってしまいます。 シャンプーする前の準備 ☆必要な道具は事前に用意しておきましょう。 (一度シャンプーの作業に入ってしまうと最後までワンちゃんから離れることができないからです) 主に用意するものは、 ・シャンプー液(リンス液)、バスタオル、ドライヤー、コーム、スリッカーなどです。 ☆シャンプーにとりかかる前には必ずブラッシングをして下さい。 被毛が長い子の場合毛玉があるまま洗ってしまうと、シャンプー液をよく洗い流せずに残ってしまうおそれがあります。そうなってしまうとよけいにスキントラブルの原因になってしまいます。被毛が短い子も、下毛をよく取り除いてあげると被毛の長い子と同様にシャンプー液も洗い流せやすく乾かす時も楽チンになりますよ。(ブラッシングの仕方参照) シャンプーの仕方 1)全身に十分に湯(ぬるま湯38度前後)をかけムラなく浸透させます。湯は冷たすぎも熱すぎもダメです。写真のようにシャワーを体に密着させると湯が浸透しやすいですよ。 お腹は湯が通りにくいので、手のひらでうけて軽くたたくようにすると浸透しやすいですよ。 2)肛門腺を絞ります。(肛門腺の絞り方参照)これはシャンプー前に必ず行います。 3)シャンプー液を全体につけて洗う。 洗う順序は、(首→肩→背→腰→ボディー全体→尾→四肢→頭→耳→顔)です。 強くゴシゴシ乱暴に洗わずに軽くもみ洗いするように洗いましょう。 四肢は汚れやすいのでよくシャンプー液を多めにつけて洗いましょう。 顔の洗い方 目の下の涙やけや唇の周りは指先を使ってていねいに汚れを取り去ります。 4)すすぎはしっかりとしないとシャンプー剤が皮膚に残ってしまいスキントラブルの原因になってしまうので良く洗い流して下さい。 すすぎの順序は、(頭→顔→耳→首→肩→背→腰→ボディー全体→毛→四肢) すすぎは頭部から除々に下へと進めます。最後に必ず目を流してあげて下さい。 写真のように後頭部にシャワーをあて直接目に刺激を与えぬようにしましょう。 シャワーの勢いを小さくするとワンちゃんも嫌がらずにやらせてくれると思いますよ。 短頭種(パグ、シーズーなど)をシャンプーする時の注意点・・・ 基本的なやり方は前のシャンプーの説明と同じです。ただ短頭種の場合お顔をシャワーで洗い流すのはかなり難しいので、スポンジなどにお湯を含ませてお顔をふくようにシャンプー液を洗い流してあげると鼻にお湯が入らずに洗い流せますよ。 シャンプーする時の注意点は・・・ 眼、耳、鼻にシャンプー剤(リンス剤)がなるべく入らないようにすることです。 お耳の洗い方は写真のように手で穴をふさいでしまうと湯が入らないと思います。 ワンポイントアドバイス シャンプーの後にリンスをしてあげると皮膚も保湿されいいと思います。リンスはシャンプーとは違い全身に浸透させて後は洗い流すだけでOKなので簡単にできちゃいますのでぜひやってあげて下さいね。 これらを、参考にしてお家でもがんばって洗ってあげて下さい。愛犬さんが清潔で健康であることが一番家族にとっても幸せでうれしいものです。 トリマー 市村希恵 |
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