第3回 ブラッシングの仕方


みなさん、ワンちゃんのブラッシングをおうちで、こまめにしていますか?
ワンちゃんも人間と同様に新陳代謝によって毎日少しずつ被毛が抜け替わります。気温が上昇する3月〜6月はそれが活発になり、夏に向けて冬毛から夏毛へと衣替えします。10月頃には、春より抜け毛は少なくなりますが、冬に向けて冬毛に生え替わります。これを、「換毛期」と言います。

長毛種(シーズー・マルチーズ・ヨークシャテリアなど)のワンちゃんのブラッシングはもちろん必要。細くて切れやすい被毛なので被毛を痛めないようにブラッシングをおこないます。短毛種(柴犬・シベリアンハスキー・コーギーなど)のワンちゃんは長毛種のワンちゃんに比べお手入れは楽なようですが、古い抜けた毛(死毛)をそのまま放っておくとゴワゴワと手触りが悪くなってしまいます。
 どちらのタイプのワンちゃんにしてもブラッシングをこまめにしてあげることは大切!!
 被毛に死毛が絡まり、ホコリが絡まり・・・毛玉になってしまいます。
そうなると、皮膚の新陳代謝が悪くなるばかりか通気も悪くなりジメジメしてしまい皮膚病の原因に!小さな毛玉があるままシャンプーをしたりすると毛玉が固まって手芸のフェルトみたいになって、皮膚に張り付いてこの様な状態になってしまいます。



 あとは最悪なケースなのですが・・・毛玉が原因の皮膚炎に気付かずに放っておいておいてしまい、ハエがたかりウジがわいてしまうという!梅雨〜夏は結構こういう可哀想な子が病院に運ばれます。
 このような場合は手でほぐしたり、ブラッシングして取ったりするのはワンちゃんにとって負担になってきますので、バリカンをかけたりハサミでカットします。そういう場合は私たちトリマーに任せて頂いた方が良いと思います。

 では、ブラッシングを始めてみましょう!
 初めてブラッシングを経験するワンちゃんや、ブラッシングに慣れていないワンちゃんは嫌がって逃げてしまったり変に怖がってしまったりしがちです。
 トリミングをする時はトリミングテーブルに乗せて行ないます。テーブルに乗せる事でワンちゃんの行動を制限でき、作業中も手元が見やすいですよ。ただ、気をつけていただきたいのが、テーブルからワンちゃんが落ちてしまったりする事です。骨折などの大怪我につながる場合もあるので充分気をつけて下さいね。
 暴れてしまっているワンちゃんは、まず落ち着かせる事。優しく「イイ子ねー」など声をかけながら体を撫でであげたりしながら始めます。ブラシをいきなりかけるのではなく、遊び感覚で少しずつブラシで体を触る感じで。ブラシは怖い物ではない事を覚えさせます。ブラシに慣れたら本格的にブラッシングです。



〜ブラッシングの仕方〜

当院で使っているブラッシング道具はこの2種類です。
スリッカー コーム


スリッカーの正しい持ち方です。



スリッカーはトゲトゲしていて痛そう・・・とのお声もたまに耳にしますが、この様に正しく持ち皮膚に対して平行に動かして見てください。痛くありませんよ。
ブラッシングしたい部分の被毛をめくり、根元が見えるようにします。斜めにあててしまうとピンが皮膚を引っかいてしまいますので気をつけて下さいね。



特にお尻や首周り、脇の下、耳の後ろ、足の内側はもつれやすい所ですので念入りに。
脇の下や足の内側は軽く足を持ち上げてしますが、ワンちゃんに負担のかからない様に気をつけて下さい


耳は傷つけやすいので耳の下に手を添えてブラッシングして下さいね。
ブラッシングする順番を自分なりに決めておくとかけ忘れがないと思いますよ。順番もいきなり顔の近くからだとビックリするワンちゃんもいるので、そういう子は背中やお尻からやっていくと良いでしょう。

 スリッカーをかけるのが終わったら今度はコーミングです。スリッカーをかけた部分に引っ掛かりがないかどうか、もつれ、毛玉を確認しながらコーミングします。コームをこの様に持ち皮膚に対して寝かせ気味に(45°くらい)コームをさし入れてとかします。このとき縦に入れてしまうと皮膚を傷つけてしまう原因になります。

コーミングしているときに引っ掛かりがあればまたスリッカーでその部分のもつれ、毛玉をほぐしてからコーミングする。この繰り返しを行ないます。

毎日のブラッシングは大変ですが、出来るだけ習慣にして頑張ってみて下さい。ブラッシングは皮膚を清潔に保つだけでなく、体に多く触れるので飼い主さんとワンちゃんのとても良いコミュニケーションになると思いますよ!!


トリマー  梶原 奈津子

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