第四章:ワンちゃんの成長日記
4-2:歯が生えた!!

登場人物
恵子(19):第一章の登場人物。拓也と半同棲していたが、
      愛想をつかせて、アパートを出た(スゴい展開!!)。
      現在、智子とルーム・メイトとして同居中。
      カリスマ・トリマーを目指し、現在、
      専門学校とバイトで、忙しい日々を送っている。
智子(23):第二章の登場人物。長崎から上京したOL一年生。
      ワンちゃんと思って拾った動物が、実は猫ちゃんだったという、
      ちょっとお間抜けなコ。現在、その猫(小志)&恵子と同居中。


結局、野良ダックスを飼うことにした二人。交替で人工哺乳を続けて、早二週間。野良ダックスはみるみるうちに大きくなり、二人の目の下のクマも、それに比例して大きくなっていった…。
汚いんじゃないんです。ワイアーヘアードのダックスよ。

 智子「そろそろさ…離乳の時期だよネ。もう私、限界なんだけど。」
 恵子「そうネ…。最初はさ、母の喜びー!!とか言って楽しかったけど、段々つらさが身にしみてきたわ。」
 智子「でも、この子ってさ…結局、おふくろの味を知らないまま、生きて行くのよネー。」
 恵子「はっ?おふくろの味?」
 智子「母乳よ、母乳。あれってお母さんから出てるじゃない?おふくろが作った味、ってよりも、本当におふくろの味って気がしない?」
 恵子「やめてよ…。おふくろの味って書いてある店の料理、食べられなくなるじゃない。変なこと想像して…。」
 智子「誰も母乳で味付けしてるなんて…」
 恵子「やめてーーーー!!」

※ちょっと変態チックな前振りになってしまって、申し訳ござひません。
 今回は、ワンちゃんの歯についてお勉強しましょう。まず、ワンちゃんの歯が生え始める時期だが、目が開いてから一週間位、つまり、生後3週間位から乳歯が生え始める。この頃になると、母乳の出も次第に悪くなり、また、歯が生え始めると母親も吸われると痛くなるので、徐々に離乳を始める。
こんなのは…まだまだ先だネ。
離乳は3〜5週齢で完了するようにできれば理想的である。やり方としては、市販の離乳食を指先に付けて、吸わせたり舐めさせたりして始める。市販のものでなくても、ミルク(ワンちゃん用の粉ミルクね)に浸したパン、ゆで卵、チーズ、挽肉、魚肉などを、少量ずつ、1日4〜5回に分けて与えてみてもよい。最初は離乳食は少しから始め、ミルクで補助する形にし、徐々にミルクを減らし、離乳食を増やしていく。ほとんどの新生子は、3週齢にもなると、普通に歩き、自発的にウンチ&オシッコをしてくれるので、食欲とウンチの状態に注意しながら、離乳食の量を増やしていけば良い。この頃のウンチはかなり、固い、軟らかいの変動が激しく、ペット・シーツの交換はこまめにしないといけないが、そろそろトイレのしつけの準備に入れる頃なので、なるべく寝床から離れた場所でトイレを行うように、早くからしむけるのが良いだろう。

 離乳が始まっても、やはり成長期、体重もガンガン大きくなる。新生子は、体重当たりのエネルギー、あるいは食事の必要量が大人の約2倍である。もし栄養不足の場合は、体重の減少、鳴き続ける(もっとくれコール)、不活発などの症状が見られるので、食事の量を増やすか、早めに動物病院に相談した方が良い。生まれたばかりの子犬がかかる病気は色々あり、離乳前に死亡する子は15〜20%にものぼると言われている。しかし、低体温の回避、十分な食事などの良い管理下なら、死亡する子の数は5%以
大事なのは…愛情一本!!
下になるので、恵子&智子は頑張ってると言える。今回はあまり母乳のことには触れたくないが(自業自得でございます)、生まれてすぐに飲む母乳(初乳)には、ものすごく重要なものが含まれているので、それは次の章のワクチンの所で触れましょ。


 で、せっかくなので、ここでワンちゃんの歯式(歯並び)について説明しよう!!(ちょっと仮面ライダーっぽく…みんなわかる?)。まず、前の方から説明しよう!!(しつこい)。前歯は門歯(切歯とも言う)といい、毛づくろいなどをするのに役立つ。その後ろにあるデカい牙が犬歯であり、獲物の皮膚を切り裂くのに使う。でも、ペットのワンちゃんは、あまり狩りはしないもんネ。私はたまに病院で狩られるが…。でも、ワンちゃんにかまれてもあまり傷はできない。痛いは痛いし内出血はするけど、猫ちゃん程鋭くはないので、引き裂かれるというよりは、たたかれたような跡が残る。まぁ、押さえ方の下手くそな私がいけないんですけどネ、結局は。で、犬歯の後ろにあるのが、獲物の肉を切り裂く臼歯。牛とか馬とかの草食動物は、この臼歯で食べ物をすりつぶすが、ワンちゃんはそれができないので、結局、食べ物は丸飲みにする。この臼歯は、子犬の時に生え換わる前臼歯と、一度生えたら一生生え換わらない後ろの方の臼歯に分けることができる。
ずいぶんご立派だこと…。
歯は左右対称なので、片側の歯の数だけ数えると、乳歯は、上あごに門歯が3本、犬歯が1本、前臼歯が3本、その後ろの臼歯はまだ生えてこない。下あごも同じで、門歯が3本、犬歯が1本、前臼歯が3本となる。これを解りやすく書くと…
I C P M
3 1 3 ×
3 1 3 ×
となる。これが左右対称なので、お子ちゃまの時は、計28本ですな。ちなみにIはIncisor tooth(門歯)のI、CはCanine tooth(犬歯)のC、PはPremolar tooth(前臼歯)のP、MはMolar tooth(臼歯)のMである。ん〜、勉強になったネー、受験生。「Pre」は「前」の意味だかんネ。入試に頻出よ、乳歯だけに…ぷぷっ。おそまつでした。


教訓:
歯が生え始めるのに合わせて、適切な時期に離乳を開始し、早めに管理しやすい食事にもっていくべし!!じゃないとお肌にも悪いよ。


次回、いよいよ野良ダックスVS猫の小志(♂)の闘いがっ!!あるのかな?


獣医師:斉藤大志



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