院長の炎のコラム



炎のコラム番外編はこちら

[ノアズアニマルパーク]----2012/09/06(Thu) 15:48
暑い毎日が続いていますが、人も動物も熱中症にはお気をつけ下さい。

今回は先月に見学させていただいた奈良県の施設、うだアニマルパークの話を交えていきたいと思います。

私は、今まで獣医師の教育環境や日本の動物飼育の環境を憂いてきました。
そんな中で獣医師として、動物病院経営者として、本当に小動物臨床をやっているだけが社会のためになっているのか、というのは永遠の疑問になっています。
確かに目の前の犬や猫を治すことは、そこに関わる家族の満足を得れば、そして飼い主さんたちの笑顔を見れば充実感もあります。
でもそれは本当に利己的ではない行為かどうかと言うと疑問なんです。
もちろん、ノア動物病院の目標、つまり、当院の経営理念は”飼い主の笑顔を見ること”です。
これは紛れもない真実ですし、今後も変わりません。

でもそこに心底、日本の未来が感じられるかどうかというお話をしたいと思います。

ミクロの世界では、その動物に関わる方々を精神的に救ったり、実際に動物の命を助けることで社会の役には立っているでしょう。
では、マクロの世界ではどうなんでしょうか?

極論を言ってしまうと役立っていないんじゃないか、と言う疑問です。

私たち、大きく言ってしまうと社会人のやるべきことは、次の時代の大人を作ることなんではないか、と。

こんな話をすると、院長があっちの世界に行ってしまった…と思う人もいるかも知れません。
しかし、これは獣医師になってから、そして開業してからずっとずっと思っていたことで、今に始まったことではありません。
だから、こそ今の猫カフェを含めた路線になっているということは理解できると思います。

今までは、正確に皆さんに伝える手段もなかったし、時期でもなかったんでしょう。
でも期は熟したと感じています。

曲がりなりにも当院の規模は日本の全動物病院中トップの0.1%に位置しています。
つまり日本に動物病院が10000件あったらそのトップ10件に入っている動物病院ということです。

もちろん、ここまで大きくなったから、と言うこともあるでしょうが、そこで考えることはこれからの日本に関わる未来の大人、つまり今の子供たちの教育に関わることが必要ではないかと思うのです。

未だに日本では毎年20万頭の犬猫が殺処分されています。
この現実を多くの子供たちは知りません。
知らせることも必要だし、その20万頭をどうやったら減らせるか?も大切なことです。

この犬猫たちがどう処分されているか、なぜ20万頭も処分されなければならないのか?
誰が子供に説明できるんでしょう?

何もかも欧米と比べれば良いというものではありませんが、いわゆる先進国としての日本でこれほど多くの犬猫が殺処分されているというのは恥じるべき事です。

さらに最近のニュースで知る限り、高齢者社会に対する対応、子供の教育、家族間(親子間)の殺人事件、食料の自給自足問題、農家の縮小化などなど私たちに直結する様々な問題が潜んでいます。

これらの問題を少しでも解決できる施設を作れたらこんなに素晴らしいことはありません。

たぶん、そこで役立つのは特に私たちのような動物医療従事者ではないかと思っています。
まず、動物に対する知識、愛情が不可欠です。
人として大切な奉仕の心も持っているでしょう。
そんな人たちで構成できる施設を考えています。

さて、ここでうだアニマルパークの話をしておきましょう。
この施設は動物愛護センターと動物ふれあい広場が一カ所にあるんです。
もちろん広大な土地に分かれてあるんですが、それはそれはきれいな施設でした。
この動物愛護センターは現在全ての都道府県にありますがこのように立派で広く、きれいな施設を私は初めて見ました。びっくりです。

そして、ここでの主な仕事は前述したように犬猫の殺処分と譲渡です。ただ、この施設のすごいのは動物に対する知識を深めてもらうために、一般の人たちが来易いように、学習施設も併設されていることと大きな敷地に牛や馬や羊などと触れあえるようにしていることです。このふれあい広場に来場した人に動物愛護センターに興味を持ってもらうという図式です。
これは私も考えていたことなので大変参考になりました。

この日もふれあい広場にはたくさんの家族連れが訪れていました。
ミニブタの放牧。
羊や山羊とのふれあいや餌やり。
山羊のミニショー?
牛の乳搾り体験。
ポニーの乗馬。
大人もちょっとうれしくなってしまうような施設です。

ぜひ一度訪れることをお勧めします。

私が考えているのはこのような施設と老人ホームのような施設を融合させたものです。(1212.1月のコラム参照)
収入源はどうする?施設の広さ?内容等詰めるところはたくさんありますが、近い将来にぜひとも実現させたいと思っています。


[シェルター構想]----2012/08/05(Sun) 12:55
毎日暑い日が続きますね〜
これでは、消費電力も抑えられないです…
ところで、先日東電が来て、城東センター病院では去年と同様の電力を使用すると年間50万円以上の金額がアップすると言われました。
先月も話したようにすでに5%くらいの値上げ(ちなみに東電はこれを値上げとは言ってません…全体の金額が上ってるんだから通常値上げって言いますよね)が行われていますので全病院では年間100万円以上の増額になってしまいそうです。
自分たちのミスを他人に転嫁する企業はあり得ないと思うのは私だけではないでしょう。

さて、今月のお話です。

7月にアニマルシェルター見学にオーストラリア、シドニーに行ってきました。
見学した施設は、RSPCAとシドニーDOGS&CATS HOMEの2カ所です。
RSPCAはイギリス発祥の世界規模のアニマルシェルターです。私たちが行ったのは犬猫その他あわせて500頭近く収容できる施設です。
その他というのはウサギ、馬、だちょうなど様々なペットを保護しています。
広大なな土地に大勢のスタッフ、動物病院も併設した理想的なシェルターでした。
ここのメインスポンサーはヒルズで、いたるところに看板がありました。

http://www.rspcansw.org.au/nested_content/footer/about_us

全体を通じて感じたのは、やはり、海外の動物愛護精神は日本とは違うな、ということです。
収容されている動物達にいかに快適に過ごしてもらえるかはもちろん、運動は犬も猫もケージ以外で必ずさせていました。(散歩や運動場)
そしてここでは、ドネーションの圧倒的多さにびっくり。
ドネーションというのはいわゆる寄付で、一般の人が寄付したり、遺産と言う形でも数億円単位でここに寄付してくれるそうです。

シドニーDOGS&CATS HOME は一転してこじんまりした施設です。収容できる動物も全部で50頭あまり。でもここの施設のすごいのは動物達のもらわれ度合い。
年間500頭も里親のもとへ行くという話でした。
ここは住宅地の中にあり近所への配慮もされていて、夜は密閉された空間に移動して吠える犬への対応もしていました。
また、トレッドミルも普段から運動不足解消に使われていて、見学の日も大型犬が5分ほど何回かトレッドミルの運動をしていました。
ここは10人足らずで運営されていますが、すでにうまく運用できているとのことで、大きなヒントをいただけました。

http://sydneydogsandcatshome.org/

私がなぜこのような施設見学に?と思う方もいらっしゃると思いますが、ノア動物病院の最終的な事業はここかな、と思っているからです。

海外では、いぬのしつけがきちんとできていたり、国的に寄付をすることでの法整備、動物愛護精神の広がりなどその環境は大きく日本と異なります。

しかし、どうにかこうにか日本でも同様の施設を作り上げたいと考えています。
その第一歩が猫カフェ”Hakubuneco”なのです。
今年1月のコラムでも書いたようにホスピス、アニマルシェルターなど今後の日本の動物保護の礎になれたらいいな、というのが正直な気持ちです。

そして全ての子供たちが”この動物は病気を持っているから、僕が面倒見る”と言って、アニマルシェルターから病気の動物を面倒見る子供が育つ社会にしたいと思っています。

最後になりますが、上記の施設は常に募金を募っています。日本からも送金やカードで募金することができるのでネットから入れますのでぜひとも皆さんも協力をお願いします。





[事件は現場で起こっている!]----2012/07/01(Sun) 16:53
節電が騒がれている今日この頃ですが、当院では去年から極力節電をしています。
そして、前年比で電気消費量が下回っています。
が、がですよ、電気料金は去年より上回っています。
やるな、東電。
こちらの知らないうちに値上げをしているようです…

別に今回は東電の話ではありません。

それでは、今月のコラムを始めましょう。

事件は現場で起こっているんだ!
このフレーズを知らない人はいないくらい有名ですよね。
そう、あの”踊る大捜査線”の青島刑事が会議室でうだうだ言っている上司に向かって”事件は会議室じゃなくて、現場で起こっているんだ!”というフレーズです。
とかく机上の空論を振りかざすお役人たちを揶揄している言葉です。
そして、このフレーズはどこの現場でも当てはまると思うのです。
そう、このノア動物病院でも。

特に実際の臨床の現場には教科書や成書には書いていないことが満載です。
例えば、骨の手術の本をみるととてもわかりやすく色々な術式が書いてあります。
しかし、その本を見てそのまま手術が出来るかというと、できません。
実際の交通事故で骨が折れていたとしても、教科書通りに骨が折れていることはほとんどありません。
筋肉だってどれが何筋かわからないくらいで、原形をとどめているものはかなり少数です。
でも、私たちはそれを治さなければなりません。
内科にしてもしかりです。教科書通りの病気がほとんど存在しません。
相手は生き物ですから。

この場合、現場を知らなければ治療できません。
つまり、実際の症例を見なければ、実際の症例を経験しなければ、スキルなんて上がらないのです。

とかく、最近の獣医師もしくは獣医師の卵たちは本やネットの知識に頼りたがります。
でも一番大切なことは症例に触れることなのです。
もちろんただ、症例を見れば良いというものでもありません。
その症例から知識を5倍、10倍に増やすのです。

一つの症例で知識を3倍にするのは普通のことです。
でもどれだけの人がこのことを意識し、出来ているのでしょうか。
これは獣医師に限ることではありません。
その他の専門部署全てに言えることです。

そして、この多くの症例があってこそノア動物病院だと思っています。
この症例をうまく使いこなせないスタッフにはノア動物病院は無用の長物でしょう。

だって、忙しいし、仕事は次から次へと増えるし、勉強会も山ほどあるし、症例を生かせない人にとっては苦痛以外の何物でもないでしょう。(そもそも私自身が忙しいこと=生きていること なんです)

だから、この環境をうまくいかしてスキルを上げてこそ、ノア動物病院で働いた、ノアスタッフになった価値ではないでしょうか。
他病院の院長たちに聞いてもこれは当院だけの傾向ではないようです。

とかく症例を大切にしない若者たちをみるにつけ、もったいないと思う今日この頃です。


[俺たちゃ、名探偵?]----2012/06/04(Mon) 10:29
昔から思っているんですが、獣医師って探偵と同じだと思いませんか?
でも、探偵って言ったって、浮気調査をするような今風の探偵ではなく、明智小五郎とか金田一耕助とかの探偵のことです。

実は、私は昔からこのような探偵小説が好きだったんです。今でも探偵小説、推理小説のたぐいは大好きです。ちなみに読書を始めたのは小学校4年生からで、今でも最初に読んだ本は忘れません。江戸川乱歩の少年探偵団シリーズの”電人M”です。小学生で少年探偵団シリーズ読破、中学生で、横溝正史、江戸川乱歩、コナンドイル、その他海外探偵小説読破、高校生で都筑道夫読んでましたからね。
あ、そんな話はどーでも良いんですが…。

そこで、つくづく思うことは俺らの仕事って、探偵と同じじゃん!ということです。

お医者さんは患者から稟告を聞けます。
でもご存じのように動物はしゃべれないんで、私たち動物病院で稟告を言うのは飼い主さんです。
私たちは飼い主さんの話と症状を合わせて、病気を推測するしかありません。
そこに加わるのが血液検査などの客観データです。

海外のTVドラマシリーズでドクターハウスなるお医者さんのドラマがあるんですが、これがまさに私たちの仕事にダブって、はまってました。
ここに来る患者たちは稟告もきちんと言わなかったり、嘘をついたりするので、ある意味私たちが診る動物たちと一緒なんです。(これは、飼い主さんが嘘を言うという意味ではないのであしからず)
そして結果的に、通常では診ないような難病だったりするんで、ドクターは消去法で診断していきます。
この症状は、この病気に合わない、この検査結果には適合しない、などということから1つずつ照らし合わせて、最終的な診断に行きつきます。

そうなんです、これはまさに私たちが行っていることと一緒です。

いわゆる鑑別診断というやつです。
1つずつていねいに照らし合わせていけばたいていの病気は診断できるんです。

ただし、動物に対してはいくつか問題はあります。
人間ではかなり深く色々な検査をして、原因追及できます。(その分、高額な医療費がかかりますが保険制度のおかけでそれほど高額さを感じさせないんですよね)
でも動物たちでは、技術的な面や金銭的な面で、やはり人間同様というわけにはいかないのが現状です。

でも、できることはたくさんあると思います。
確かにこの検査をすれば、○○がわかる、ということはあるでしょう。
でもそこまでしなくても病気はある程度診断できるんです。

それはまるで、ジグソーパズルの1ピース1ピースを想像し、当てはめるように予測は可能なんです。

ある病気を治すのに100%原因がわからなくとも治せることはたくさんあります。(逆もあるんですけどね)

それこそ、私たちが探偵である所以です。
もちろん名探偵になるにも名医になるにもたくさんの経験が必要なことは言うまでもありません。そして経験の浅さを補うのが各種検査です。

名探偵もそうですが(そうですね、金田一耕助を想像してもらいましょうか)必ず、最後に犯人をあてます。
よくあるのは、関係者を一堂に会して、あたかも自分がその場にいたかのような推理を披露します。

そう、犯人が犯行に至る生い立ちから、感情から、犯行動機、実際の犯行まで全てを矛盾なくストーリーに完成させます。

私たちも症状、身体所見、検査結果を照らし合わせ矛盾ないストーリーに紡ぎ、今後の状況(予後)まで予測します。

特に重要なのはこの病気は今後どうなるか、ということです。
これが予後と呼ばれるものです。
これが的確か的確でないかは獣医師の器量を決定しますし、信頼感が違います。

あの先生が言ったとおりになった、といわれるか、治ると思ってたのに殺された、と言われるか。

この精度をあげることが、私の探偵…いや獣医師としての全てなのです。



[金銭感覚]----2012/05/04(Fri) 21:08
巷はゴールデンウィークまっただ中!そんな中で当院は今日も年中無休で診察しています。

さて、今回は動物病院における金銭感覚についてお話ししたいと思います。

まず、皆さんにお聞きします。
皆さんの中で、物を買うとき、金額を見ないで買う人はいますか?

よっぽどの大金持ち?か 買い慣れている物、例えばスーパーで毎回買う納豆や牛乳のようなどこで買ってもせいぜい数円の違いの物なら、見ないで買うこともあるでしょう。
でもたいてい金額は見ますよね。

また、主婦の方がチラシ見て、卵が数円安いスーパーまでわざわざ30分もかけていくなんて話も聞いたこともあるでしょう。(実際は買いに行く手間を考えると数百円違わないと安さの効果は出ないといわれています…あ、別に批判してませんからね 笑)

そんな事実を踏まえて、私たちの病院のことを考えてみましょう。
当院で提供できる数十円のものはたぶんありません。
検査、治療に至っては数千円、数万円の単位でお金がかかります。
確かに私が開業した20年前とは違い、できる検査や治る病気も増えています。
でも、そこにはそれ相応の金額がかかっています。

まず、動物病院で行われるサービスに数百円の物はほとんどないんです。
もちろん、原価が高いと言えば高いんです。
だって、ほとんどの医療器具は人間と同じ物を使うし、動物専用のものは生産量が少ないから必然的に高価になります。

人によって価値観が違います。
あなたの思っている価値観と隣にいる○○さんの価値観は全く違います。
よく離婚の原因ナンバーワンにあげられるのも価値観の違いですね。(こんな事は結婚する前にわかってることですが…)

そして、お金の価値観も人それぞれです。
10000円を小さい金額と感じる人もいれば、大きい金額と感じる人もいます。
血液検査の7000円はノア動物病院ではある意味、当たり前です。
でも、それを高く感じる人もいます。

あなたは明日のお昼ご飯に3000円のランチを食べますか?
内容にもよりますよね。
お寿司食べ放題にケーキバイキング付きなら安く感じて食べる人もいるでしょう。
でもお昼なんだから500円でおつりが来るマックで充分!と思う人もいるでしょう。
そう、人によって価値観は様々なんです。
だから、その点を考えての診察を心がけています。
もちろんスタッフも理解しているはず…です。(これも人によって価値観が違うので浸透していないかも知れないのが痛し痒しです…)

ノア動物病院は高いとよく言われます。(笑)
でもこれだけやってこんない安いの?と言われることもあるんです。(爆)
これも価値観の違いですし、前述したように検査にはお金がかかります。

実は私は、動物医療にお金をかけても良いと思っています。
もちろん、何でもかんでもではないですし、必要なことは必要です。
ただし、かかった金額に見合った説明をきちんとすることは必要ですし、どこまでかかるのかをたいていの場合、予測しています。

私はよくフィラリア検査結果をVTやトリマーに託し、クライアントにしてもらいます。
これは私が手を抜いているからではなく、VTやトリマーが説明しても、クライアントを充分納得させてもらえると思っているから託すのです。それだけの価値ある説明ができると信頼しているからなんです。

なぜ、これだけのお金がかかるのか?
そのお金でどんなことがわかるのか?
どんなことができるのか?
はたまた、治るのか?延命なのか?

私たちは、この辺を充分に説明すれば、多くの治療ができるんじゃないのかな、と思います。

皆さんが疑問に思うことは何でも聞いてください。
わからないことはわかるまで聞いてください。

色々な治療をしても、高い金額がかかっても私たちの医療では治らないことももちろんあります。
この部分を理解してもらえないと、高い金額がかかっても治らない、と言われてしまいます。

こんなときはもちろん、私たちのインフォームドコンセントが不十分な結果なので反省すべき点はあるでしょう。
また、金銭感覚がずれている獣医師もいると思います。そんなときはぜひ、言ってください。

あなたの金銭感覚合ってますか? と。


[ボランティアに思う]----2012/04/01(Sun) 13:53
春です!
三寒四温です!
今年の花粉もあと少しで終わりそうです。重度な花粉症の私にとっては今年は天国のようです。

以前にも少し書いたことがありますが、数年経ったので改めて獣医師のボランティアについて考えたいと思います。

アメリカの職業ステータスの順位は、@獣医師A医師B弁護士と聞いたことがあります。
では、日本ではどうでしょうか?
たぶん、@医師A弁護士B会社社長 そして、ずーっとしたに獣医師、という感じでしょうか。
この違いはいったいなんでしょう?

 15年ほど前に私はアメリカに半年ほどいたんですが、そのときに感じたことは獣医師はめちゃくちゃステータスが高く、だれからも尊敬されている、ということです。
当時の私は英語もしゃべれず、アメリカのデンバーで外国人向け英語学校に通っていたんですが、そこの校長先生をはじめ、どんな人も本当にやさしく、尊敬の念を持って私に接してくれました。

私は、いつもなぜなんだろうと考えていました。
また色々な人からの話も聞いていました。
そして出した答えは、なんと大学の先生を含め、みんなボランティア活動を普段からしているから、なんじゃないかと。
ボランティア=社会貢献 です。

私はコロラド州立大の腫瘍科にいたんですが、そこの教授を含め、先生たちは夏になるとみんな子供のサマーキャンプに参加するそうです。
そしてそのサマーキャンプは小児癌の子供のキャンプだったんです。
これって衝撃的でした。

日本の獣医師たちがどれだけこんな活動をしているんでしょうか?
もちろん個人ベースではそれなりにやっておられる先生もいるでしょうし、私も何を隠そうライオンズクラブに入っています。(笑)
ちなみにライオンズクラブとは会社経営者の集まりで、世界規模のボランティア団体というか地域の寄付団体です。

いったい皆さんの周りでアメリカの獣医師のような活動をしている人はどれくらいいるのでしょうか?
少なくとも私は聞いたことがありませんし、あそこの先生がボランティアで○○へ行っているなんて聞いたこともありません。

ある動物関係者のサイトを見ていたら、ある獣医師が現場に行ってもいないのに、福島原発がどうの、シーベルトだのと延々と書き込みをしていました。
書き込む暇があるなら福島へ行って、動物救って来たらどうなの?と思うのは私だけでしょうか。

今回の東日本大震災で獣医師会は何もやっていません。こう書くと明らかに語弊がありますがあえて言っておきましょう。(あくまでも個人の戯れ言なので獣医師会の先生方は真剣に抗議しないで下さいね…笑)(実際に動いている先生方もいますが、全体としての動きのことです)このような有事にこそ人間の本性が垣間見られますし、組織のあり方もわかります。
(もちろん、日本獣医師会は公益財団として認定されたのでこれからも利益度外視で公のための活動をしますよ!)

昨年、日本獣医師会が他団体と協力して動物救済センターなるものを東京を本部として立ち上げました。
実際にかなりの物資や義援金がここに集まりました。
金額にして、3億円超。
どうなったんでしょうね、このお金?

この頃、友人のメーカーの人に物資は気仙沼に送ってくれないの?と聞いたところ、メーカーでは大量に獣医師会を通して送っているのでもう送れないと言われました。

私の根底にあるスピリットは獣医師の地位の向上です。
これを考えてたときどれだけの獣医師が働いているかは疑問です。
これは自分に与えられた仕事をこなすだけではどうにもなりません。
獣医業界全体のことを考えた行動が必要です。

そして、去年の震災がその良いチャンスだったのではないでしょうか。
もちろん、一部の先生は私財を使ってまでボランティア活動していました。
でも、あまりにも温度差がありすぎます。

去年の動物救済活動時、あるスタッフから気仙沼から帰ってきてこんなメールをもらいました。

こんばんは
宮城での活動はどうですか?
昔から思っていましたが、すばらしい行動力ですねーー
こういう活動が認められてヨーロッパやアメリカみたいに獣医師の地位が上がっていくといいなぁと思います。

うれしすぎて、涙出ちゃいました。


[生きるのか死ぬのか?]----2012/03/05(Mon) 10:50
これってすごく重要なことだと思っています。

でも、これは私たち人間の話ではありません。
来院する動物たちのことです。
獣医師でなくとも動物病院スタッフなら誰でもこの判断ができるようになって欲しいと思います。
あ、少なくとも獣医師はこれがわからないなら獣医師として臨床は辞め方が飼い主のため、動物のためです。
これはそれほど大切なスキルだと思っています。(そもそもこれをスキルと言っていいのかが疑問ですが)

でも、最近の若い先生たちは圧倒的にこのスキルが欠如しています。(もちろん、全員ではないですよ)

来院した動物が待合室にいる、診察室に入る、入院する、色々なタイミングがあると思いますがそれぞれの場面でその持ち場で判断しなければなりません。

この動物は生きられるのだろうか?
死んでしまうんだろうか?

言っておきますが、治るか治らないかではありません。
生きられるか死ぬかなのです。
ごくごく単純なことです。

私たちは普段から動物と接しています。
それは仕事ですが、ある意味”生”を感じることでもあります。
(なまではありません、せいですよ)
たぶん私たちの仕事はこの”生”を感じるから楽しくすばらしくやりがいがあるのではないでしょうか。

つまりこれが巷で言う、勘と言うことになります。
勘とは…経験の集積です。

医学もそうですが、最近は獣医学も学問に偏りがちです。
この症状はなぜ起こっているのか?
原因は何?
もちろん、これらを知り、治すことは必要です。
でもあまりに学術的になっている、と思うのは私だけでしょうか?

確かにこの検査をしなければ診断がつかない、ということはたくさんあります。
でも、きっとそれより大切なことがたくさんたくさんあります。
最近の獣医師は子供の頃に動物を飼ったことのない人も多いようです。
たぶん日頃から動物に接していればわかること、幼い頃から経験したことを勉強で補うにはかなりの努力(これも努力と言っていいのだろうか?…)が必要です。

たくさんたくさん経験することです。
ただ漫然と診察するのではなく、飼い主さんの気持ちになって、子供のときのような動物を愛する気持ちを持って。

私たちは、日頃から動物たちを注意深く観察し、”生”がわかる人間になりたいと思っていますし、スタッフにも、動物病院従事者にはなって欲しいと思っています。


[Hakobuneco(はこぶねこ)八王子店 開店]----2012/02/11(Sat) 20:55
突然ですが、2月15日 ついにHakobuneco八王子店が開店します!
通常の営業時間は11:00〜19:00ですが、この日だけは12:00が開店時間です。お間違えのないように。もちろん、生き物ですから年中無休です。

さて、例によって例のごとく告知が押せ押せで、HPも全く出来ていません…
うーん、ちょっと時間が足りない…
なので今日はここで告知します。

あ、でもスタッフは完璧です。
なんと10倍以上の難関を越えて合格した方々なのです。
わずか3日で40人以上の応募があったので早々に締め切り、面接をしました。落ちちゃった人、面接を受けられなかった人、すいません。

では、Hakobunecoを知らない人のためにここで色々なお話をしておきたいと思います。

Hakobunecoとは里親募集型の猫カフェです。
はこぶねこと言います。
はこぶとはこぶねと猫が一体化してるんです。
ノア動物病院のコンセプトとマッチしてるでしょ。

そもそも猫カフェをはじめようと思ったきっかけは、とあるビジネスセミナーで猫カフェの経営者と知り合ったところが始まりでした。

動物病院、獣医師が猫カフェを運営するとどうなるか?
もし猫カフェの猫が通常の血統書つきの猫ではなかったら?
処分される猫が毎年20万頭もいる現実…
この猫たちの処分に私たちの税金が年間数千万円も使われています。

色々な思いが錯綜する中で出たアイデアです。

そして、現在の猫カフェは動物病院が徹底した管理の元、衛生状態がすばらしくいいのも自慢です。(自画自賛!)
他の猫カフェを全部見たわけではないので詳しくは言及できませんが、いい加減な衛生管理の猫カフェもけっこうあるようです。
でも私たちは動物病院やってますからね。
ここは譲れないでしょ〜

そして猫たちの伝染病は皆無とは言いませんが、現状考えられる最高の検査と健診を行っています。(自画自賛2)
この辺は初めの頃よりもだいぶ進化しています。
ここの猫たちは、身体検査はもちろん、ウイルスの抗体価チェックをしていましたが、今はより精密な遺伝子検査をFIV-FeLV-Coronaについて行っています。
もちろん、他の血液検査としては血球検査や生化学検査も行っています。
ここも動物病院ならではです。
私たちは、伝染病の怖さを一般の人よりもかなりよく知っていますし、その知識をノウハウにして運営しているんです。

なぜここまでやるのか?

それは里親になる方にまずは病気のない猫を飼育して頂きたいからです。

本音を言えばウイルス保有の猫も飼育してもらいたいです。

欧米では、猫を飼うときはアニマルシェルターへけっこう行くそうです。
でそこで親と一緒に行った子供が、ですよ。
シェルターにいるこの猫は病気だから自分で面倒みたい、と言うそうです。

日本ではどうなんでしょ。
病気だから、飼えない、飼わない、捨ててしまう人がまだまだたくさんいます。(しかもこれは大人)
悲しいです…
だから、年間猫では20万頭も殺処分されちゃう国なんでしょうね。

でもそんなことを憂いても仕方ないんで現実的に助けられる猫だけをとりあえず助けたいと思ってはじめたのがHakobunecoなんです。

この猫、病気だから、私が最後まで面倒見る!という子供を一人でも多く育てたいと思います。
それがこのHakobunecoの第一歩です。

ついでに言っておくと、この様な施設を捨て猫の収容施設と勘違いしてる人がいるんで困るんです。

そもそもこのHakobunecoの趣旨は殺処分猫を減らすことで、新しく里親になってもらうことです。
捨て猫を”ここで引き取ってくれないの?”と言うのはちょっと違うんです。
そんなこと言うひまあったら自分で飼い主を捜してほしいと思います。
この点をぜひぜひ切に理解してほしいです。

さて、Hakobunecoのご利用方法を紹介しておきます。

1)猫に癒されたい人
  とりあえず来店してゆっくり過ごしてください。

2)猫の里親になりたい人
@とりあえず来店してゆっくり過ごす。
A目星の猫を見つける
B欲しい猫をスタッフに伝える
C1週間の間に他に欲しい人がいなければ独占交渉権を得る(いわゆるニャンドラ待ち…最近はあまり行われずほぼ欲しい猫が手に入ります)。
D交渉権が決定したら、面接(面接は猫を提供してくれる愛護団体リトルキャッツ代表の土屋さんが行います。これはその方が本当に飼える環境かどうかを確かめるのです)。
Eただし、この猫たちは避妊去勢手術とワクチンを既に行っているので原価相当を頂いています。(リトルキャッツの運営資金になるんです)もちろん、これには当院は関与していないのでいくらかはわかりませんし。でも、マイクロチップ、各種検査などは当院の負担です。

こんな流れで晴れて欲しい猫が皆さんの家族になる、というわけです。

もしかしたら、殺されてしまったかも知れない命を助ける代わりに皆さんに癒しの時間と空間を提供する猫たち。
ぜひとも多くの皆さんが来てくれることが、社会貢献に繋がります。
一度で良いので是非とも八王子店にもお立ち寄り下さい。


[近頃話題の地震の話]----2012/02/02(Thu) 14:26
最近よく揺れてますね〜
先月は今までなかったような場所でも地震が起こっています。
震源地が河口湖なんてあり得ないですよ。

2015年までに日本にはマグネチュード9クラスの地震が来ると言われています。これは東日本大震災と同様もしくはそれ以上の規模です。
どうやら日本は1000年単位の大地殻変動の周期に入ったようで、このことは地震研究家の誰もが言っていることです。
もちろん、私は地震の専門家でもありません。
また、こんな話をして皆さんをパニックに陥れようというわけではありません。
自分たちはもちろん、ノアスタッフ、飼い主さんや動物たちにも安全に生活して欲しいと願っているのでこのような話をしているのです。

最近、地震研究家の進村耕喜さんという方の情報を入手しています。
この方はとても信頼できる人からの紹介だったのですが、この進村さんがここ10年近く、かなりの精度で地震を予測しています。
一部の週刊誌でも取り上げられていたそうなので知っている人もいるかも知れません。
マグネチュード5.5以上の地震では、その的中率は80%以上です。
今までにこのような人がいたでしょうか?

進村さんはもともと愛知に住んでいたそうですが、現在は地震研究のため、なんと甲府に移り住んでいるそうです。
興味のある人は”2011~2015大地震が再び日本を襲う! 進村耕喜 (著)フォレスト出版”を読んでみてください。

さて、なぜ私が今、これほど地震にこだわるかというと、やはり昨年の東日本大震災が原点です。
地震もさることながらそのあとのガソリン不足、計画停電、消費の自粛などなどその影響は当院の運営にも打撃を与えました。
今度は関東に直下型の地震が来ると言われています。
直下型地震は縦揺れです。
私たちが経験したことのある地震は横揺れなので想像もできません。
1923年に起こった相模湾沖を震源地とする関東大震災でさえ、直下に近いと言いつつも東京では横揺れの地震だったようです。
その被害は10万人の死者、行方不明者だったそうです。
阪神淡路大震災では死者6000人。
東日本大震災では約20000人の死者、行方不明者。
直下型ではほとんどの建物が倒壊する可能性があるのでいったいどれくらいの被害が出るのか予想もつきません。

そもそも地震はいつ来るか予測できないので被害が大きいのです。
ではその日、場所、大きさの予測ができたらどうでしょう?
そう、備えができますね。

進村さんは、なんと大きな地震は4日前に予測ができるそうです。(だいたいのもので)
そして私たちもその情報に基づいて準備をしています。

例えば、ホッカイロやカセットコンロとか防寒具とか飲み水とか非常食とか準備できることはたくさんあります。

すでに各病院では徐々に準備を進めていますし、避難訓練も行っています。
防災マニュアルも確立しました。
とりあえず、地震が起こったその日の行動は各スタッフが対応できるようになっています。

また、甚大な被害がおこり、ノアの建物が使える場合は飼い主さまの動物の預かりや入院に関しても対応できるようになっています。

大地震や富士山噴火は起こって欲しくはないですが、起きることが必然ならばそれに対する準備はしっかりしておきたいと思っていますし、しています。

私たちは今後も動物たちの幸せのためにも尽力しますので、ぜひとも信頼していただければ幸いです。


[2012年以降ノア動物病院の目指す道]----2012/01/01(Sun) 19:13
色々なことがあった2011年が終わり、2012年になりました。
年頭に当たり、今考えていることを表明しておきます。

1990年にはじまった当院も22年目を迎えます。
私たちは、紆余曲折ありながら、ノア動物病院の地位を現在のように確立してきました。

スタッフにも言っていることですが、私たちは人として生まれ育ってきたからには、社会に貢献することが必要です。
ちなみに私が考える社会貢献とは、自分の知らない誰かのために行うなにか(行動)だと思っています。
今回は、私が今何を考えているのか、その頭の中を少しだけ紹介しておきましょう。

私たちは単に動物病院での診察や業務だけを行っていれば良いのか?というと、その答えはNO!です。
特に当院では通常業務だけすればいいというレベルを超えてしまってるんで、単に仕事として飼い主さまを幸せにするだけでは、その使命は不足していると思っています。
つまり、ノア的に不可なのです。
言うまでもありませんが、診察や病院業務を行うことは当たり前で、必要最低限だと思っています。

では、それ以上のことをどう進めていけば良いのでしょうか?
私は、いつも考えています。
その中での究極目標は人と動物が幸せに共生できる世の中を作ることです。
この幸せに、というのがポイントです。

例を挙げて説明しましょう。
今は減ったとは言え、現在も年間に数十万頭のレベルで日本各地では罪もない犬猫が殺処分されています。
これは明らかに人間の勝手だと思いませんか?

飼えなくなったから…病気があるから…という理由だけで動物を捨てる人たちはまだまだいます。
拾ったから動物病院で何とかしてもらおうと考える人もいます。
これも明らかに間違いです。
しかも人として。

これらのことをする人は、心のどこかに動物だから、という気持ちがあるのでしょう。

今までも話してきたように動物のシェルターを作ることが当面の私のそしてノア動物病院の目標でもあります。
しかし、単なるシェルターならそれに似たものは日本各地に小規模ながら愛護団体が作っているでしょう。
私が作るのはそのような、単に動物を収容して里親を探す、というだけのものではありません。

日本はすでに高齢者大国になっています。
そしてそれはこれからも続きます。
これは人口統計から見ても間違いのない事実です。
(たとえ、天気予報がはずれることはしばしばあれど、人口統計は絶対に外れない予想です。)

残念ながら政府は目先のことしか、あえて言えば自分のことしか考えていないので、高齢者だらけの日本を想像していないのではないかという政策ばかりで、その場しのぎです。

だから、経済も落ち込み、富めるものはさらに富み、貧しいものはさらに貧しくなっています。
そう、日本は今のアメリカと同じ道をたどっているのです。
ひどいことに日本はアメリカ以上に高齢者が増えています。
またまだ余談ですが皆さんが払っている年金は自分が払った分、45歳以下の人には確実に返ってきませんよ。
そして、政府は財源がないためころころと法律を変えています。

私より年齢下の人が年金をもらう頃にはたぶん、年金受給年齢は70歳以上になっているんじゃないでしょうか。知っているかと思いますが昔は60歳、今は65歳とどんどん年齢が引き上げられ、さらにもらえる金額が低くなっているんですよ。
この高齢は、私にも皆さんにも同じように訪れます。
政府が何もしないならば自分たちで何とかするしかないでしょう。
そしてそれを事業として。

そこで登場するのが、動物(とりあえず犬)、高齢者、幼児の三位一体型の施設です。
この施設を作ると数々の利点がかなり多くの人にあるんです。
まず、多くの動物の殺処分が減ります。これによってそれまで殺処分に使われてきた無駄な税金を使わないですみます。
もちろん、動物の命を大切にできます。

高齢者の有効利用は、私たち人類に多大な恩恵をもたらします。
つまり先人としての知恵を後生に伝えることができるのです。
そして幼児たちは保育園や幼稚園が足りなくて困っていますがこれも解消できます。つまり、働くお母さんが安心できる社会ができます。
これらの問題が一気に解決できるのです。

これらは、誰かがやればそれで良いと思います。でも誰もやらないならば私がやるしかないでしょう。(笑)

さて、どんなシステムか、もう少し詳しく説明しましょう。

ある場所(これは町なか)に高齢者と幼児が一緒にいられるそれぞれ10〜20人の居住スペースを確保します。
最近聞いた話では都内を含め、人が住んでいない一軒家が増えているそうです。(不況で)
そこでは、高齢者たちが子供たちの面倒を見ます。
高齢者たちは昔から高齢ではなく、過去に色々な仕事をしていたでしょうし、色々な知恵を持っているはずです。主婦の方も子育てや家事をしてきたでしょうから、何らかの知恵を持っていることは明白です。
この知恵を生かさない手はありません。
高齢者たちはこの知恵を幼児たちに伝えるのです。
まあ、プライベートな幼稚園という感じでしょうか。

おじいちゃんの知恵、おばあちゃんの知恵です。
学習はもちろん、遊びも、作法も、常識も、高齢者たちに教わることはたくさんあります。
昔は日本のどこでも見られたコミュニティですが時代とともに消え、世代毎で過ごす方が楽なため、殺伐とした世の中になってしまったんではないでしょうか。
たぶん田舎へ行けば行くほどこのような習慣はまだ残っているのではないでしょうか。

ここで日本人の心を学べれば今ほど親子の殺人とかなくなるのではないかとも期待もしています。
私が子供の頃は、親が子を殺すとか、子が親を殺すとかはありませんでしたよ。でも今では毎日のように日本のどこかかしらでこのような殺人が起こっています。

さて、高齢者たちにはこの場所へ通ってきてもらいます。
今ではよく見るデイサービスと同じ感覚で、自宅だったり、老人ホームのような場所から車で来たりということです。

次に、動物がここにどう絡んでくるかと言う話をしましょう。
ここからが話のキモです。
この老人ホーム(とりあえずこう言っときましょう)は、町からは30分から1時間くらい離れた場所にあります。
そこに犬のシェルター(こちらもとりあえずこう言っときます)を併設します。
ここでは、若者も含めてやはり小さな集落を形成します。
若者たちは、犬の世話をしながら家庭犬の訓練や労役犬の訓練を行います。この若者たちは動物好きなニートや引きこもりでも良いでしょう。

またここに住む高齢者はここにいる犬を使って散歩をします。
これが高齢者の癒やしになり、生きる力になります。
動物と暮らすと人間の寿命が長くなるというデータもあるようです。

この施設にいる犬たちには様々な訓練を施し、様々な場面で活躍できるようにするのです。
訓練は、それほど難しくないでしょう。
それは、素人でも正しい方法を教わればちゃんとできることが犬のしつけ教室で実証されています。

皆さんも感じていると思いますが、大切なのは、人間と犬のお互いの信頼関係です。
時間をかけ、適切な方法で犬と接すれば、よほど凶暴な犬でない限り、訓練可能です。
単に臆病でその結果、攻撃的になる犬は、ただただ時間をかければ矯正できます。
ましてや専門にやる人間がいる場所では、ある程度の年齢の犬なら時間もたっぷりあるので充分訓練できます。

この施設の犬たちは本来殺処分される予定の犬たちを使います。
その犬を生かすことは、命を大切にすることだし、さらに色々な活動犬になれば人間の役にも立ちます。
ましてや殺処分される費用=税金も使わなくてすむのです。
さらにさらに活動犬になれば逆に犬に給料も発生するので犬が稼ぐこともできます。

今は活動犬というとまだまだ特殊能力が必要だと思われがちですが、先日読んだ新聞に”モンキードッグ”の話がありました。モンキードッグとは農村地帯に住んでいる農作物を食い荒らす猿を追い払う犬のことです。
奈良県では野良犬をモンキードッグに訓練して、実際に何匹もの犬が登録されているそうです。
また、さらに数カ所レベルですが他の地域でもモンキードッグは訓練されているようです。
猿を殺すことなく、人間と共存するにはこのようなシステムも必要なのでしょう。

私たちが安全に生活するためにも農業はおろそかにできません。
海外からの食べ物を輸入に頼っているとやがては大変なことになる事態も想定しておくべきでしょう。
そのためには日本での自給自足が必要です。
そして、この話は猿だけではなく、鹿や熊やイノシシなど他の動物にも関係しています。山梨でもこれらの動物が農作物を荒らしているニュースを時々耳にしまうので、需要はかなりあるのではないでしょうか。
 
もちろん、ここの犬たちは労役犬になるばかりではありません。
家庭にも家族になれる再教育を行ってここから供給します。

また、家庭犬の話では、最近アメリカではシェルターという形よりもその家族にあわせて適性を見ながら一時レンタル的な試みが行われているそうです。
この犬がかわいそうだからとかこの犬が好きだからという理由だけではなく、もう少し科学的に犬も家族も分析してから最終的な里親になってもらうそうです。
こういうことを取り入れられたら不幸なマッチングもなくなりますね。

このように犬、高齢者の能力を有効活用し、新しいコミュニティを形成し、今よりももっと暖かい人間関係を作れるのが私たちだと思うし、その手伝いをできたらと言うのが現在考えていることです。

きっと、昨年行った気仙沼でのボランティアも目先のことだけではなく、潜在的に遠い未来を見据えた必然だとも思っています。

また、これが単なる夢ではなく、5年以内に実現できる新たな目標です。

自分の生まれてきた理由、そしてノア動物病院と名付けた理由はここにあるのかなぁなんて最近思っています。

今回は犬の話でしたが、猫は猫カフェで里親募集ができると思っています。
実は、Hakobuneco 2号店も2月には八王子みなみ野にできる予定です。

このように犬猫とも形態は異なりますが、リユースという新しい日本のシェルターを作ることが当面の目標です。

今後ともよろしくお願いいたします。


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